こんにちは。kintoneローカライズチームで英語を担当しているボーエンです。このブログは、テクニカルライター/ローカライズ リレーブログの5本目の記事です。
以前のブログで説明されているように、サイボウズのライターやローカライズを担当するメンバーはそれぞれ製品ごとの開発チームに所属しています。
製品ごとの開発チームに所属する体制となったことで、担当製品についての専門的な知識をより深め、製品の価値を最大化させることができるようになっています。私もローカライズの専門職として、担当製品に最も適した形で関わることができています。
このブログでは、私が所属するkintoneローカライズチームの英語担当者として、開発チーム内で他のチームとどのように連携して仕事をしているか、その仕事内容と取り組みについて紹介したいと思います。
kintoneローカライズチームのミッションと仕事内容
「製品のローカライズを通じてグローバル展開をサポートし、チームワークあふれる社会の実現に貢献します。」というミッションを掲げるローカライズチーム。
kintoneのローカライズ担当の主な仕事は、ご想像通りでしょうが、製品の画面文言のローカライズ(地域化:製品の画面文言を特定の国や地域に適した表現にすること)やヘルプページを日本語から英語に翻訳することです。また、英語の品質維持、および用語や表記の統一のためにガイドラインを作成したり、既存文言のレビュー・改善をしたりなど、その業務は多岐にわたります。
このように、ローカライズ担当として、単なる日本語から英語への置き換えだけではなく、製品の機能や方針を深く理解した上で最も自然で分かりやすい英語表現を検討することで、製品の魅力と価値を英語園のユーザーにも提供しようと奮闘しています。
他チームとの連携と協力
特に画面文言においては、自然で正確な英語文言を作成するために他のチームとのコミュニケーションが不可欠だと思います。幸いなことに、サイボウズはオープンな環境でコミュニケーションが取りやすく、kintoneのローカライズ担当は支援を提供してくれる他のチームと連携して作業を進めています。
ここからは、実際にやりとりをしているチームを紹介して、画面文言を作成する上でのメリットについてお伝えします。
エンジニアチーム
kintoneのローカライズ担当は、kintoneの開発チームに所属しているため、開発プロセスを確認しながら製品の機能や背景を把握した上で英語の画面文言を検討しています。 また、仕様書を確認したり、担当エンジニアと直接コミュニケーションを取ったりできるので、仕様に沿った正しい英語文言を作成できます。
デザインチーム
kintone開発チームでは、画面文言も製品のデザインの一部である、という風に考えているため、デザインが決定してから文言を考えるのではなく、デザイン作成の段階からローカライズ担当も議論に参加しています。
デザインチームと緊密に連携することで、製品の機能にピッタリ合う文言を検討できます。 デザインの段階から関わるので、画面文言を考慮した上での懸念点などがないかを初期段階から確認でき、必要に応じて英語文言の作成と多言語化の観点からデザイナーにフィードバックすることも可能です。
また、デザインプロトタイプに検討中の英語文言を入れてみることもできるので、実際の機能として画面にその文言が反映されたときのイメージをつかむこともできます。この状態で、日本語が表している内容と等価になっているか、ユーザーにとって自然でわかりやすい文言になっているかを確認しています。
ライターチーム
翻訳でもローカライズでも、「作成済みの原文を貰ってから翻訳する」というワークフローを想像するのが普通でしょうが、主に画面文言のローカライズにおいては、私たちは日本語を検討するのと同時に英語文言を検討しています。 日本語と同じタイミングで英語文言の検討を始めることで、このあとに控える多言語展開を想定した日本語がどうあるべきかをライターに相談したり、コメントすることもできます。
これは、まだ日本語が確定していない段階だからこそできることであり、グローバルユーザーに使いやすい製品を作ることに貢献できる作業のひとつだと考えています。また、開発全体のプロセスを短縮することにも繋がっています。
まとめ
kintoneローカライズチームでは、自分たちが開発チームに所属する意味を改めて考え、ローカライズ職能として開発プロセスの短縮化にどう貢献できるかを考えながら作業をしています。新たな挑戦を通じて仕様理解を深め、他チームとの連携を強化して、品質の高い画面文言を提供したいと考えています。
サイボウズには、職能別のチームがありつつも、製品チーム内に各職能の担当者が揃っているため、製品チームとしての一体感を持って仕事をしています。これにより、職能チームを横断する活動もできるのが、チームワークをウリとするサイボウズのいい文化だと言えると思います。