みなさんこんにちは。生産性向上チームの平木場とkintone開発の三村です。2024/12/09に Sansan株式会社さんと合同で技術イベントを開催しました。
その名も「Sansan VS サイボウズ - 品質向上Tips冬祭り」です。イベントの内容と、イベントの前後で両社の交流会を行ったので、ここに記します。
知らなかった人はぜひYouTubeのアーカイブをご覧ください!!
また、今回のレポートはSansanさんのTechBlogにも公開されています!異なる視点からのレポートをお楽しみください!
https://buildersbox.corp-sansan.com/entry/2025/01/24/080000buildersbox.corp-sansan.com
開催までの経緯
2024年4月にサイボウズ生産性向上チームが開催したEngineering Productivity MeetupにBill Oneのエンジニアが来てくださいました。そこでの懇親会で意気投合し、2024年8月に合同で技術イベントを開催する運びとなりました。
懇親会では「ぜひ第二回をやりましょう!今度はSansanさんのオフィスで!」と話していたのですが、実際夏祭りが好評だったこともあり、本当に第二回を今度はSansanさんオフィスで開催することとなりました。
準備
2024年10月頃、前回のイベントが終わり、忘れかけていた一段落したところにBill Oneのエンジニアの方から次回の祭りの打ち合わせをしましょうとお声がけいただきました。
お互い別々の会社であり、本業はエンジニアなのでSlackで非同期コミュニケーションがメインでしたが、初回の打ち合わせはZoomで同期的に行いました。ちょっとした雑談も入れつつお互いの温度感や雰囲気が確認できたので、最初にZoomで打ち合わせしたのは良かったなと感じました。
初回の打ち合わせでは大枠や方向性をすり合わせて、前回からテーマやタイトルを変更し「Sansan VS サイボウズ - 品質向上Tips冬祭り」となりました。それ以降の細かな連絡は非同期で進めていきました。
タイトルやテーマが決まれば後は開催するだけと思えますが、実は会場準備がとても大変です。もしかしたら、イベント開催でいちばん大変なのは本編よりも会場準備かもしれません。今回はSansanさんのオフィスでの開催となったので、Sansanさんにお任せさせて頂きましたが、極力手伝いはしますというスタンスで進めさせていただきました。(結果的にはSansanさんの準備が完璧で殆どお手伝いの隙がありませんでした…!🙇♂️)
内容
次のようなタイムスケジュールで開催しました。
- 17:00 - 18:00 両社エンジニア交流(OST)
- 18:45 - 19:00 開場・受付
- 19:00 - 19:05 オープニング
- 19:05 - 19:20 Connect × Server-Side Kotlinで実現する!スキーマ駆動開発と品質改善の実践 - 市川 達裕 (Sansan)
- 19:20 - 19:35 知識ゼロのプロダクトにつくるテスト戦略 - massan (サイボウズ)
- 19:35 - 19:50 関数型プログラミングをとりいれたロバストなコーディング - 豊田 優貴 (Sansan)
- 19:50 - 20:05 職能を超えたモブプログラミングが品質に与えた良い影響 - トニオ (tonionagauzzi) (サイボウズ)
- 20:05 - 20:40 パネルディスカッション - 司会: 江川 綾 (Sansan)
- 20:40 - 21:30 懇親会
SansanさんオフィスはJR渋谷駅直結の「渋谷サクラステージ」に本社を移転したばかりで、中はめちゃくちゃ綺麗でワクワクするオフィスでした✨
両社エンジニア交流(17:00-18:00)
前回のイベント当日は、両社ともイベントの準備、発表、片付けに注力しておりせっかく集まったのにコミュニケーションを取る時間を明示的に設けられていませんでした。そのため、前回イベントのふりかえりにて「もっと両社のエンジニア同士で交流できる場がほしい」という意見が出たため、今回はイベント開催前に集まって両社のエンジニア(ソフトウェアエンジニア、QAエンジニア、etc…)やマネージャーでOST (Open Space Technology) を開催しました。
事前に参加者に出してもらったお題に投票し、上位に来たお題をそれぞれのテーブルで話し合う形式で行いました。
今回、次のお題を取り上げることになりました。
- 長期を見据えた開発で気をつけているところ
- 技術的な意思決定の成功と失敗と反省
- 人材育成ってどういうふうにやっていますか?
- 採用苦労話
技術寄りのお題と組織寄りのお題がうまく分かれてバランスが良かったです。全部参加したくなりました。それぞれのテーブルで話を始め、最後は各テーブルでどういう話をしたのか軽く発表しました。
両社は異なる文化を持っているため、自社では出てこない取り組みや考え方を知れるいい機会になりました。特に面白かったのが、採用と育成で両社の強み・弱みが正反対だったことがわかったことです。片方は採用面での工夫・力の入れ具合が多く、もう片方は逆に育成面での工夫・力の入れ具合が多いというふうに、お互いがお互いの工夫を学ぶことができました。
他社さんと一つのテーマについて真面目に議論をする機会はなかなかなく、学べるポイントはたくさんあったので、今後もこういった機会を増やしたいなという気持ちになりました。
今回のOSTについてはBill Oneエンジニアのげんさんより詳しく書かれているので、ぜひこちらも合わせてご覧ください!
https://buildersbox.corp-sansan.com/entry/2025/01/24/080000buildersbox.corp-sansan.com
LT会(19:00-20:05)
LT会からスタートです。両社のエンジニアが2名ずつ出て、10〜15分程度で発表しました。
- Connect × Server-Side Kotlinで実現する!スキーマ駆動開発と品質改善の実践 - 市川 達裕 (Sansan)
- 知識ゼロのプロダクトにつくるテスト戦略 - massan (サイボウズ)
- 関数型プログラミングをとりいれたロバストなコーディング - 豊田 優貴 (Sansan)
- 職能を超えたモブプログラミングが品質に与えた良い影響 - トニオ (tonionagauzzi) (サイボウズ)
※ それぞれの資料はconnpassを参照ください!
今回のテーマは「品質向上」であり、品質向上ならなんでも良いという感じでLT募集を行ったため、スキーマ駆動開発、テスト戦略、関数型プログラミング、モブプログラミング…という風に幅広いテーマとなりました。
サイボウズ側は開発プロセスに特化、Sansanさん側は技術に特化した内容で、特に示し合わせてもなく両社で特色が綺麗に分かれたのは面白かったですね。
どの発表も面白く、Slido、X(旧Twitter)が大変盛り上がっていてとても良かったです。
パネルディスカッション(20:05-20:40)
LT登壇してくださったエンジニア4名と司会のSansanさんエンジニアの江川さんでパネルディスカッションを行いました。
ディスカッションの内容はあらかじめ用意せずに、LT中やリアルタイムにSlidoに寄せられた質問をピックアップして司会が回していくというスタイルで進みました。
登壇者の属性、発表内容が幅広かったこともあり、パネルディスカッションでどれだけ回るだろうと思ってしまいましたが、司会の江川さんがいい感じに質問や回答者を回して良いパネルディスカッションとなっていました。
江川さんには前回の夏祭りでも司会を引き受けていただきました。前回の時点で場を回すのが上手く、素晴らしい司会力だったのですが、今回ますます司会力に磨きをかけていました。脱帽です。
LTに対する質問がほとんどでしたが、該当登壇者に加えてその他の登壇者も答える場面が多く、両者の特色の違いも浮かび上がってきて興味深い内容でしたね。もちろんX(旧Twitter)もすごい盛り上がっていました。
懇親会
最後は懇親会です。リアルイベントは参加者の皆さんと交流しやすくて良いですね。品質というテーマでしたがエンジニア・QA・マネージャーなど幅広い属性の方が参加してくださっていて、色々な話ができました。
延長線:打ち上げ
イベントが無事終了して一安心です。前回の夏祭りではぬるりと解散したのですが、今回は希望者で渋谷の街に打ち上げに行きました。
序盤のOSTと違い技術や文化や最近ハマってることなど雑な話をたくさんできるのが飲み会の魅力です。(もちろん外に出せない情報は扱わないことが大事です。当たり前だけど一応記述)
風土の違いをたくさん知れて良かったですね。
開催後
イベントは行ったら終わりではありません。LT資料の公開や動画の編集・公開、ふりかえりなどを行います。
ふりかえりはサイボウズ側、Sansanさん側がそれぞれ行い、ふりかえりまとめを共有し合いました。今回、ブログを書くことになったのも、ふりかえりで開催レポートを出そうとなったのが理由です。
- 開催レポートを書くならどうせなら社外公開しちゃおうぜ!
- どうせなら両社で同時公開しちゃおうぜ!
サイボウズ側のふりかえりで出た項目をいくつか紹介します。
- X(旧Twitter)もSlidoもいい感じに盛り上がってた
- 色んな人(PG、QA、マネージャー)が来てて、懇親会で話した内容もバラエティに富んでて面白かった
- イベントの前のOST、終了後の飲み会もとても良かった
- 時間終了後に蛍の光を流すのはやはり効果がある
- LTテーマが広すぎたかもしれない。いいバランスだった、もっと絞った方がパネルディスカッションやりやすそうだった、良し悪しがあってむずい
- OSTもう1サイクルくらいやりたかった
- 春祭りもやりたいね
- サイボウズ側は平木場と三村が通常の業務とは別に空いた時間でマンパワーで準備をやってるためこれを続けるのは厳しい。スケールできる体制にしたい
- etc…
おわりに
個人的に、他社さんと合同で技術イベントを開催したのは前回の夏祭りが初めてでした。単独でイベントを開くのと違い、両社で色々調整する必要があるのでどうしても準備が大変ですが、大変さに見合う価値があることをこの2回の開催で感じました。
エンジニア、エンジニア組織に興味のある方の参加が一社でやるよりも多く見込めるというメリット。両社エンジニアが交流を深め、お互いの良い取り組みを知り、自社組織に活かしていけるというメリット。これらが存在すると思います。
イベントに関わらず今後も交流していけたらいいなという感じです。
最後に、今回も前回もSansanさんには大変お世話になりました。本当にありがとうございました🙇🙇🙇